8.IFRSにおける減損会計の変更点

Q. 減損会計はどのように変更になるの?

A. 日本基準の減損損失認識要否の判定がなくなります。

日本基準では、減損の兆候が発生した場合、経営計画などの企業内部の情報及び経営環境や市場価格などの外部要因に関する情報で識別します。その後、減損損失認識要否の判定を行うため、将来獲得すると予想される現金総額が、割引前現在価値よりも上回っているか否かの判定を行います。IFRSでは減損の兆候があった場合、先述の減損損失認識要否の判定のステップがなくなります。

減損テストにおける日本との比較

Q. 減損認識要否の判定がなくなると、その影響は大きいの?

A. 1つの判定基準がなくなることで、減損資産が増加すると言われています。

先に述べたように、減損損失認識要否の判定ステップがIFRSではなくなります。そのため減損の兆候が発生した場合は、減損損失の測定のステップ(正味売却価格と割引後現在価値を比較し、高い方を回収可能価格とする)に直接入ります。減損損失認識要否の判定がなくなるため、減損資産が増加する可能性が高くなります。また実際に減損が生じるかどうか、シミュレーションを実施する機会も増加するといわれています。

Q. 具体的な例を教えてください!

A. IFRS適用後は、収益性が回復した場合に、減損額を戻入れる処理を行う必要があります。

IFRSでは、外部要因・内部要因ともに著しい変化が発生したことで、回収可能価格の回復の兆候がある場合は、一度減損処理を行った資産に、減損額を戻入れる処理を行う必要があります。この戻入れの処理に関しては、決算日毎に回収可能価格の回復を期待できる兆候があるかどうかを評価しなくてはなりません。またこの戻入額は、減損戻入限度額を上限にして戻入を行うという制限があり、IFRS適用後は、手続きがより一層煩雑になります。

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