日本と米国の動向

Q. IFRS適用について、日本と米国の動向が注目されているのはなぜ?

A. 世界の主な資本市場国の中で、日本と米国だけがIFRSを適用していないからです。

EU諸国がすでにIFRS適用を行っていることもあり、資本市場のトップである米国、2位の日本がIFRSを適用することで、世界の有力企業の財務諸表を、同じ会計基準のもとで比較することが可能になります。また近年では米国はアドプションからコンバージェンスに舵をきっており、2019年1月に公表されたIFRS16リースにおいては米国も同じタイミングで、自国の米国会計基準に対してほぼ同等のリース会計基準の改正を決定しています。

Q. 米国のIFRS段階適用が2015年以降に延期されたのはなぜ?

A. 十分なIFRS対応への準備期間が必要だと判断したためです。

2010年2月のSEC声明文には、「当初の2014年から段階的にIFRSを適用するというロードマップに対して寄せられた200以上のコメントを検討した結果、IFRSへの移行には十分な移行期間をとる必要があると判断し、強制適用は2015年以降にすることにした」とあります。また、IFRSへの移行期間については、4〜5年を要するものと公表しています。日本で導入する際にも十分な準備が必要だといえそうですね。

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