IFRS16では原則として、借手のリース契約は使用権資産およびリース負債を認識することになるため、資産合計(負債合計)は増加します。
また現行のオペレーティング・リースに係るリース費用は、使用権資産に係る償却費と利息費用に分けて計上されます。主な影響は図1に示す通りです。

なお、支払利息は金融費用であり、営業利益に直接影響を与えないことから、営業利益は上昇する点にも注意が必要です。
自社の影響額の算定にあたっては、既にIFRS適用企業の決算資料に影響額の開示がされていますので、同業種のIFRSの決算書類を参照していただくことを推奨します。
新リース会計基準の疑問に答えるQ&A
EBITDAも上昇する理由は何ですか?


EBITDAは税引前利益に支払利息や減価償却費等を加えて算出される利益となるため、本基準により支払リース料が支払利息と減価償却費に分かれると、EBITDAは上昇することになります。
投資家が注視する指標の1つになりますので、IFRS適用企業ではEBITDAへの影響も含めた開示が多くあります。開示にあたっては同業種の事例を参照していただくことを推奨します。