参考-6. システムに与える影響

IFRS16では、不動産も含めたリース契約の資産と債務の残高管理や、各種仕訳起票が必要となります。求められる主な機能要件は表1に示す通りです。

表1 要求機能一覧の例
対象範囲
  • 動産と不動産リースの双方を同一システム内で管理が可能なこと。
複数基準対応
  • 日本とIFRS基準の双方に対応可能で、複数の帳簿管理が可能なこと。
  • 契約情報に合わせてリース区分の自動判定。
会計処理 ファイナンスリースの原則法に基づく会計処理は可能なこと。
  • 使用権資産:リース期間にわたって償却する。
  • リース債務:利息法により利息相当額を各期に配分する。
構成要素
  • リース構成部分と非リース構成部分を含む場合は、構成要素毎に科目設定ができ、必要な会計処理が可能なこと。
契約登録
  • IFRS基準で必要となる項目について、個別に登録が可能なこと(延長オプション、当初直接コスト、原状回復費用など)。
再測定 契約途中でリース料やリース期間に変更があった場合、下記対応が可能なこと。
  • 変更時点における変更後のリース料総額やリース期間に応じた割引計算。
  • 変更事由により使用する割引率の再設定。
  • 変更金額による差額は、帳簿価格の修正処理が可能。
  • 変更日から残存期間迄の償却計算および、利息計算が可能。
開示資料
  • IFRS16で求められる開示資料に対応が可能なこと。
  • リース負債の満期分析に必要な資料が出力が可能なこと。
仕訳連携
  • 帳簿毎に勘定科目の設定が可能なこと。
  • 1契約に対してオンとオフの仕訳に対応可能なこと (日本基準はオフ、IFRS基準はオンバランスなど)。
初度適用 (経過措置)
  • 移行日(適用日)時点の計上金額を算出することが可能なこと。
    1. 原則法 :契約日時点に遡り遡及計算。
    2. 経過措置 :適用日時点の残存リース料、残存期間で割引計算。
  • 経過措置適用の場合は適用日を基準に残存期間に応じた償却計算/元本計算/利息計算

特に影響のある複数帳簿対応は、1契約において最低でも3帳簿(日本と税務とIFRS)の計算が必要になると想定されます。

また再測定機能として、リース料や期間に変更があった場合は計上済みのリース資産とリース債務のBS残高を再計算して調整することが必要となります。

不動産賃貸借契約など金額的重要性の大きい契約が多数ある場合は、監査上のリスクや統制上の観点からも、必要に応じてシステム化の検討が必要と想定されます。

新リース会計基準の疑問に答えるQ&A

Excelでの対応も可能ですか?

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簡易的な計算であれば対応可能です。但し、見積変更に伴う再測定や減損会計の対象にもなるため、Excelでどこまで対応可能かは自社で検討する必要があります。

毎月の仕訳起票の基データともなるため、監査上のリスクや統制上の観点からも、Excelで問題無いかどうかを慎重に検討する必要があります。

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