お役立ち情報

2021/09/30

日本の新リース会計基準
第1回:新リース会計基準の影響と適用時期の考察

日本国内における新リース会計基準の適用に向けた議論が進んでいます。

新リース会計基準は2019年度より適用となったIFRS16(リース)の内容をベースに検討が進んでいるため、新リース会計基準が適用となった場合は、オペレーティングリースを含め原則借手のリース契約は全てオンバランスとなり、財務諸表を始め業務やシステムに大きなインパクトを与えることが想定されます。

今回より、来たる新リース会計基準適用時に向け、制度の概要を始めIFRS16号の適用事例や、新リース会計基準対応の勘所を中心に、経理担当者様へ定期的に情報発信をしてまいります。

新リース会計基準の影響

新リース会計基準の検討背景には、IFRSとのコンバージェンスがあります。

今年度より適用されている収益認識基準がIFRS15(顧客との契約から生じる収益)とほぼ同等になったことからも、新リース会計基準もIFRS16と大きな差異はなく改正されると考えられます。

改正された場合、新リース会計基準が財務諸表に与える影響は、例えば2019年度より適用開始となったIFRS16の適用事例を参考にすると、適用された外食業5社の適用前後を比較した結果、有形固定資産残高は約700億、リース債務残高は約600億増加しており、決算説明資料でその影響が開示されています。

過去の固定資産周辺の制度会計を例にとっても、新リース会計基準は減損会計に匹敵する影響があると考えており、自社の新リース会計基準適用方針に関する会計士との合意、業務プロセスの変更、システム改修など事前の備えが重要になっていきます。

適用時期の考察

新リース会計基準の適用時期は未だ正式には決まっておりませんが、着実に議論は進んでいます。

日本国における新リース会計基準の検討経緯として、2019年3月にASBJ(企業会計基準委員会)が基準開発に着手する方針で合意し、既に2年以上をかけて議論が進んでおり、2021年3月のASBJ公表の「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」において、公開草案の公表に向け審議を進めている旨の公表がされています。

一方で議論の経過をみると”重要性基準”や”単体財務諸表”の扱いなど、新リース会計基準では未だ複数の論点について議論が続けられており、公開草案の公表は、もう暫く時間がかかるものと考えられます。

私見になりますが、新リース会計基準における公開草案の公表は2022年1月~6月頃、その場合基準書公表は2023年前半、その後適用迄の期間を2年~3年と考えると、適用時期は2025年度~2026年度あたりが有力と考えられます。なお過去の例からも、公開草案の中に適用時期の明記もなされると考えられますのでご注目ください。

今後ともこの「お役立ち情報」コンテンツを通して、定期的に新リース会計基準適用に向けた検討状況やIFRS16の他社事例の発信をしてまいりますので、新リース会計基準が自社に与える影響の把握や、検討課題の解決のヒントを得る場としてご活用ください。

プロフィール

株式会社プロシップ システム営業本部 本部長 巽 俊介

2006年にプロシップに入社。

以来、大手・優良企業を中心としたお客様の数多くのソリューション提案に携わる。その現場で得た知見やノウハウをもとに、お客様の事例や現場の生の声を中心に固定資産の制度変更に関する情報を発信。

14年からIFRS推進室室長、20年から制度対策推進室室長として最近は『日本国における新リース会計基準適用の影響と対応への勘所』をテーマにセミナー講師としても積極的に活動している。

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